不貞慰謝料請求が認められる条件

配偶者に対して、不貞慰謝料請求が認められる条件は以下の通りです。

不貞慰謝料請求については、請求する側が不貞行為の事実を示す必要があります。一方で実際には肉体関係がなかったとしても、ホテルで似たような行為をしていたなどの不適切な関係があれば、請求は認められる可能性があるでしょう。

なお、慰謝料を請求できるのは不貞行為が原因で精神的苦痛を受けた場合のみです。そもそも別居していた場合や、例えばセックスレスなどで、不貞行為が行われた時点で夫婦関係が破たんしていたとみなされる場合は、請求が認められない可能性があります。

浮気・不倫相手に対して、不貞慰謝料請求が認められる条件は以下の通りです。

配偶者に請求する場合の条件とほぼ同じですが、ポイントは、浮気・不倫相手に故意・過失があったかどうかです。

例えば、既婚者だと知っていたのに不貞行為に及んだ場合は、故意があったとみなされるでしょう。また共通の友人などを介して、不貞行為の相手に配偶者または内縁の相手がいることを知りえた場合は、過失があったとみなされる可能性があります。

一方で、不貞慰謝料請求が認められない条件は以下の通りです。

前提として、配偶者と婚姻関係または内縁関係にあることが請求条件の一つです。事実婚でも請求は可能ですが、単に同居しているだけの関係では不貞慰謝料請求は認められません。そのほかは、基本的に前述の「認められる条件」の反対条件です。

なお、不貞慰謝料の請求者側も不貞行為をしていた場合（W不倫）や、一時的な関係性だった場合（不貞行為の回数が少ない）は、不貞慰謝料が認められたとしても減額される可能性があります。